母が風邪をひいた日、母の強さをあらためて思い出す

両親は高齢。でも元気に暮らしている
たまの電話が近況報告の場に
私の両親は高齢だけれど元気で、兄を含めて3人で仲良く(たぶん)暮らしている。
私は離れて暮らしているので、たまに電話をして様子を聞くようにしている。いつも通り電話してみると「最近、父が風邪をひいた」と母が教えてくれた。たまには風邪ぐらいはひくだろうとそこまで心配はしなかった。母も深刻そうではなかったし。
父から母へ、風邪がうつって…
しばらくして父の風邪は治ったのかと母に聞いてみると「お父さんは治ったけど、今度は私が風邪ひいたわよ」とのこと。どうやら順番が回ってきたらしい。
その話に対して私が「うんうん」と相槌をうっていると、母はその態度が気に食わなかったらしく「感情がこもってない!心配にならないのか!」と言われました。そう言われてもなぁ。電話で怒れるほど元気なら心配いらないと思うけど。
話題は風邪をひいた原因のことになり「お父さんの風邪がうつったんだわ!お父さんも風邪なんかもらってこないで、もっといいものもらってきてほしいわ!」と言っていた。なかなかなことを言う人だなと感心してしまう。
好きとか嫌いじゃない、親との距離
真正面から受け止められない日もある
母のことを「好き」とか「嫌い」といった言葉で語るのは、なんだかしっくりこない。ただ、そのパワーを真正面から受け止めるのが辛いときがあるから、ずっと一緒にいたりベタベタとした関係は少し苦手だ。
でも、私が弱っているとき、母のエネルギーに救われたことが何度もある。「こんなこと、どうってことないか」と、ふと思わせてくれる瞬間がある。ほんのたまにだけれども。
物理的な距離と、心の距離の調整
親子だからって必ず仲がいいわけでもない、相性の良し悪しはあると思う。理解できないこともたくさんある。それでも深いところでなにか同じものを感じることがある。だから親子というのはすごいなと思う。
強い母のおかげで救われることもあった、でも傷つくこともあった。そんな言い方しなくてもいいじゃんと思ったことは、一度や二度じゃない。だからこそ物理的な距離で調整しながら、私と母はお互いにいい関係を保つ努力が必要なのだろう。