ハロー・ワールド
Hello, World!
プログラミングを学ぶとき、大抵この言葉に出会う。こちらこそよろしく。
この言葉に出会ったころ、私は会社に入社して、同期と呼べる人と出会った。同期の関係性は学生時代のクラスメイトとは違う。たまたま、同じ年に同じ会社に入社しただけの関係。年齢も様々だ。
そんなこと言ったら、出会いなんて、たまたまの連続だけど。
なので同期と仲良くしていいし、仲良くしなくてもいい。会社はお友だちを作る場所ではない、お金を作る場所だ。
ドラスティックなことを言ったけど、私は同期の女の子と仲良くなった。配属先は違ったけど、業後に飲みに行ったり、休日も時間が合えば飲みにいくことがあった。
その子と飲みにいくと、大体向かいの席に知らない男性がいた。そこにいる男性は、女の子と夜だけいい関係を築きたいのかもしれないし、世界情勢について真面目に女の子と語りたいのかもしれない。
はっきり言えることは、そういう場では腹を抱えて笑うような話を聞いたことはない。
その子と飲むときはいつも、合コンのようで、合コンではない見定めの会だった。
男女の欲が見えるような飲みは、そのときまで経験がなかった。だからどんな振る舞いが正しいのかもわからなかった。私は同期の女の子の隣で色がないドリンキングバードのようにビールを飲んでいた。
知らない男性と飲むことは、少なくともストレスだった。私も興味がなければ、男性側も私にまったく興味がない。社交辞令で会話をするだけ。お店を出ると、記憶を席に置き忘れてきたかのように何も残らなかった。残るのはお酒だけ。
私は同期の女の子と二人で飲みたかったのになあ・・・。
会社の上司や先輩のおもしろいこと、腹が立ったことをビールを飲みながら気兼ねなく話したかった。ただそれだけだった。
そんなことが2、3回あってようやく自分は気づいた。とりあえず同性の誰かが隣にいてほしいだけなんだと。一人は嫌だから、一緒に来てほしかっただけなのかもしれない。
それからは連絡が来ても断るようにした。時間が有り余って暇だなと思っても「忙しいから」と言って。
その子には悪意もないし、善意もない。
その後、私も同期の女の子も退職した。
たまに会うこともあったけど、気づいたら連絡は取らなくなった。海の家のように、ある時期を過ぎたらなくなっていた。

